ショック!トイレに流しちゃった!詰まらせちゃった!
私たち夫婦は結婚したばかりだ。のろけるわけじゃないけれど、私たちにチーズを近づけたら溶けてチーズフォンデュができるんじゃない?と友達に嫌味を言われてしまうくらいアツアツだ。出会ってから2年経つというのに、まるで付き合いたての恋人のようにいつも一緒にいたいと思う。
そんなラブラブな私たち夫婦の家には、至るところに写真立てが置いてあって、私たちのラブラブな写真が飾られている。玄関、リビング、トイレの置き戸棚など、置けるところには置けるだけの写真立てがひしめき合っている。付き合っていた頃にデートで撮った写真、旅行に行った写真、結婚式の写真、新婚旅行の写真など、ちょっとしたフォトギャラリー状態だ。
その中でも一番気に入っている結婚式の時の写真を小さいサイズにして、友達から結婚祝いでもらった時計付の写真立てに収めてトイレに飾ってある。どうしてそれが一番お気に入りかというと、まるで私が松嶋菜々子みたいな顔で写っている奇跡の写真だからだ。
ところが先日、トイレを掃除しているときに手を滑らせてその写真立てを便器の中に流してしまった。そしてあろうことか、パニックになった私は何故か思わずレバーを引いてしまい、写真立てはトイレの奥深くに引きずり込まれてしまったのだ。ショック!トイレに流しちゃった!詰まらせちゃった!私は再びパニックになり、トイレのスッポンで必死に取り出そうとした。写真立ての頭が再び見えたとき、私はがむしゃらになって便器に手を突っ込み、何とか取り出すことができたのだけど…。写真たての時計はもちろん動いておらず、写真立ての中の写真の人物はもはや松嶋菜々子だか誰だかわからない状態になってしまっていた。私の奇跡の一枚だったのに…。
それから一週間、私は立ち直ることができなかったのだった。